まだ5月だというのに、すでに夏を思わせる暑さが到来している今日この頃です。やはり、地球温暖化のせいでしょうか。今年も暑さ対策をしっかり考えておいた方がよさそうです。さて、5月の易には「乾為天」（けんいてん）という卦（か）があります。周易64卦のトップにくる卦で、乾とは陽のことをいい、陽ばかりが集まって象（かたち）をなしているという特徴があります。簡単にいってしまうと、陽とはとても強い者の象徴で、その最たるものが天というわけです。たとえば勝負占で乾為天を得たとすると、これは勝ち目ありと観ます。強い者ばかりが集まっているので、いざ勝負となればそれらの力がいかんなく発揮されるというわけです。ちなみに競馬占に凝っていたときのことですが、12戦連続で勝ったことがあります。このときも乾為天はしっかり期待に応えてくれました。しかし一方、恋愛や結婚占などでは、成就するのは難しいと観るのが一般的でしょうか。陽は男性の象徴でもあり、男ばかりでは男女の恋愛はもちろん、子宝も授かることができないからです。乾為天がいくら強いからといっても占うものによっては必ずしも万能ではなく、その強さがかえって仇になることもあるということです。乾為天がもつような強さは社会が成長するうえで必要不可欠であることはまちがいありません。その一方で、乾為天のような強者の思考ばかりが優先されるようでは、住みよい社会からかけ離れていってしまいます。新年度がスタートして、新しい環境でがんばっている人、またまだその環境になじめていないという人もいると思いますが、陽ばかり見て気を張り詰めていた気持ちを少し緩めてはいかがでしょうか。強さを象徴する陽と、柔らかさや穏やかさを象徴する陰との交わりで、森羅万象の在り方を説くのが周易です。まとまった休みがとれるゴールデンウイークもある5月。好きな本を読んだり、旅行に出かけたりして、新しい風を自分のなかに取り入れるというのも、自分らしさを取り戻すための有効な時間の使い方だと思います。5月のあなたの運勢を掲載しました。ご覧いただけたらと思います。

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