9月のあなたの運勢、を掲載しました。

9月の易に、「地火明夷」(ちかめいい)という卦があります。「夷」(い)とは、傷つく、という意味で、火=明るさが地下に押しとどめられることから、正しいことでもいまは主張が通らないことを意味します。実はこの卦、暴君といわれた殷王朝の紂王(ちゅうおう)、そしてその紂王を倒して周王朝を起こした文王の史実をもとに書かれたものなので、その内容には切迫したものがあります。暴君のもとで生き残り、紂王を倒すという本懐を遂げるために自らの明智を隠し、紂王に従順に仕えた文王、すなわち正しい主張が通らない、傷つけられる、そういうとき人はどういう考え方や態度をとればいいかを説く卦が地火明夷です。嫌な上司のもとでも働かなくてはならない、健康診断で思わぬ病気が見つかったなど、こんなことは世間ではざらにある話でしょうが、当事者としては、これはこれでつらいものがあるにちがいありません。地火明夷にはもう一人、紂王の叔父にあたる箕子(きし)の話も登場します。箕子は頭脳明晰で、政治的な手腕にも優れた人でしたが、紂王の贅沢さ( 酒や肉がふんだんにある 最高に贅沢な宴会に興じ、ここから「酒池肉林」という言葉も生まれた )を諫めたことが災いし、生死をさまようような危機に置かれましたが、狂人のふりをして紂王からの殺害を逃れ、最後には自らの志を遂げました。このときの箕子の生き方も自らの知恵を隠して、来るべき時に備えるという地火明夷の非常時の心得を語っているといえます。明を夷(やぶ)る卦の終わり(上爻)では、命を落とし地中に埋められる紂王の末路が語られます。これらは紀元前11世紀の話ですが、処世の在り方として地火明夷は、現在でも立派に通用する戒めの言葉に満ちた卦なのだと思います。さて、9月です。夏の疲れは残っていませんか。英気を養って、また元気よく、次の一歩を踏み出したいものです。9月のあなたの運勢を掲載しました。ささやかですがお役に立てていただければ幸いです。

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