その4 『現代の易』占例編の冒頭あいさつより

占例集は判断例の宝庫

 

現代の易

周易を行う人が渇望する書物は、判断例の宝庫である占例集です。ここに収録した占例集は多くの資料から厳選した占例を集めたユニークなものです。

第一に無理のない判断を集めました。鬼面人を驚かすといった豪華さはありませんが、コツさえ覚えたら誰にでもできるやり方のものばかりです。

第二に卦辞、彖(たん)伝、爻辞の解釈からの判断が中心です。卦象判断はほとんどありません。あったとしても天気の占例の一部です。ですから皆さんもすぐにまねることが可能です。

第三に判断のやりにくい日筮について書いてありますが、これは皆さんを日筮判断に誘うためです。日筮はその日のうちに起こる最重要課題を暗示するものです。それだけに生活が複雑な地位にある人の場合、とてもむつかしいものです。

また、毎日の生活のなかには、後日になって吉凶を生ずるその種をまくものもあります。日筮にはその日のうちに解決できる問題のほかに、このように後日になって問題が生ずる場合も含まれてきますので、たいへんむつかしいものです。1か月間占って2日も当たったら大正解です。

それならなぜむだに近い努力をするのかといいますと、日筮をノートで整理していくうちに、それぞれの卦と爻の特徴をつかむことができるからです。

たとえば日筮に「解上六」を得た日、約束した人が一時間も遅れてきたとします。次に約束した人が時間どおりに来るようにと占って、「解上六」を得たら、遅れてくる判断ができます。ただ遅れる時間は相手によって差があるので、日筮に得た1時間をそのまま使うことはできません。しかし確実に遅れて来るでしょう。どうしてそうなるのかは、解卦と上六の爻辞から少しずつ理解できると思います。

自分の占例をたくさん持つ人は、確実に占断術が上達します。たとえ結果的にはずれても、なぜはずれたかが検討できるからです。

そのためには、本書を読むとき、なぜこういう判断をするのか、と疑問を持って読むことです。さらさらっと読み流さないように、そして本書をまねて書いてみましょう。意外にむつかしいものですよ。

これからも私の占例はどんどん増えます。皆さんも自分なりの占例集を作ってみませんか。

*『現代の易』については「もっと学びたい方へ」のなかの「横井伯典の本」をご参照ください。初心者を対象として書かれた通信講座用テキストなので、伯典流周易の実践エッセンスを身につけるには最適の書です。